介護用品で知っておくべき、 「購入」と「レンタル」の大きな違いとは?

高齢者の方は、自宅や外出先のちょっとした段差でもつまずいてしまう事を知っていますか?
特に寒い季節になると、筋肉が固くなってしまい、思うように体が動かず、そのまま転倒してしまう事もよくあります。

転ばぬ先の杖ではありませんが、歩くことに【不安】がある場合、【安心】に変える事ができる「物(道具)」があるなら使ってみるのもひとつの方法ではないでしょうか。

目次

介護保険制度の活用

最近では、ご家族やお孫さんがインターネットで「杖」を購入し、プレゼントするという方もいるそうです。

もちろん、ほほえましい話ではありますが、【介護保険制度】の中には、「福祉用具貸与」といって、購入しなくても、レンタルができるサービスがあるのを知っていますか?

今回は、介護用品を使用するにあたり、

「購入とレンタルの大きな違い」「レンタルできる物と、できない物」「迷った時の大切な基準」「購入とレンタルの大きな違い」をお伝えします。

まず初めに説明しておかなければならないのが、介護用品の購入やレンタルといっても、今回は【介護保険制度】の中でのサービスの説明となります。
介護保険の認定を受けた方が利用できるサービスで、レンタルの事を「福祉用具貸与」と言います。

介護保険を利用されていな場合は、購入もレンタルもどちらも全額自己負担になってしまいますので、ご注意下さい。

購入とレンタルの大きな違い

■価格

・購入
全額自己負担となります

・レンタル(福祉用具貸与)
介護保険で国が一部負担してくれます。
利用者の収入による負担額にもよりますが、レンタルの1~3割の料金で借りる事ができます。

例えば1台30,000円の車椅子があるとします。購入すればもちろん30,000円で自分のも物となりますが、レンタルすると相場としては1ヶ月で3,000円ほどかかります。しかし介護保険を利用すると、1割負担の場合、一か月300円でレンタルすることができます。
圧倒的にレンタルの方が安く利用することができます。

■デザイン

・購入
色やデザインなど、豊富に用意されています。店舗や会社によっても、たくさんの種類が溢れています。
お洒落な服を選ぶ事と比較するとイメージしやすいですね。
色・形が気にいってしまい、どうしてもその商品がほしいとなれば、後はお財布と相談して購入すればいいと思います。

・レンタル
国が負担する分、購入に比べると圧倒的に種類は少ないです。機能としての種類はあるものの、デザインとしては、派手なものは少なく、どちらかといえば地味なものが多いです。

■手続き

・購入
面倒な手続きは一切ありません。

・レンタル
介護保険を利用する以上、様々な手続きが必要となります。

① 介護保険の認定を受け、ケアマネージャーと相談
② 福祉用具事業者を紹介してもらい、商品の相談
③ 契約や商品の納品、レクチャーやメンテナンス等

少なくとも3つのステップが必要となるため、面倒に感じる方もおられますが、基本的には自宅に来てもらえます。

レンタルできる物とできない物

・レンタルできる物
車椅子や電動ベッド、杖となど、様々な福祉用具が存在します。
しかし何でも自由にレンタルできるわけではありません。
車いすやベットをレンタルするには「要介護2以上」という条件が
必要な物もあります。

介護保険を利用する以上、ケアマネージャーとの話し合いは必ず必要となります。
(レンタルできる場合もありますので、詳しくはケアマネージャーご相談下さい)。

・レンタルできない物
直接肌に触れるとの理由で以下の物については購入する事が可能ですが、レンタルする事は出来ません。

◆腰掛便座
◆自動排泄処理装置の交換可能部品
◆入浴補助用具
◆簡易浴槽
◆移動用リフトのつり具

あまりなじみのない物ですが、これらは「特定福祉用具」という扱いになります。
これらは指定を受けた事業者から購入した場合に限り、必要な理由が認められると保険給付の対象となります。

迷った時の大切な基準

介護用品を購入するかレンタルするか迷う時は、ケアマネージャーや、福祉用具担当のプロに相談することも大切です。

最も重要な事は、「体の状態は変化するものである」と、知っておくことです。
時間の経過とともに身体の状態も変わり、使用していたものが合わなくなることも十分考えられます。
環境が変わることで、使用ができなくなることもあります。

購入とレンタルの大きな違い

レンタルは、身体の状態に合わせて、変更や交換がすぐにできるというメリットがあります。

また、長く使用していると、ブレーキのききが弱くなったり、持ち手が壊れてしまったりと、修理が必要になってきます。
購入すればある程度の保証期間でまかなえるかもしれませんが、レンタルでは基本は無料で修理・交換が可能です。

レンタル・購入どちらが【損だ得だ】と言うつもりはありませんが、
何よりも大切な事は、「利用する人のお体の状態に合った物なのかどうか」ではないでしょうか。

まとめ

レンタルと聞くと、「他人が使っていた物だから・・」とためらう方もおられるのではないでしょうか。

しかし、レンタルといっても、殺菌・消毒はもちろん、新しくレンタルする時には、ほぼ新品同様の状態になっていますので、あまり神経質にはならなくてもよいのではないかと思います。

購入とレンタル。どちらも「使う本人」が安心して、気持ちよく使用することが、日々の生活の支えになるのではないでしょうか。

また、今回は介護保険を利用した情報となりましたが、介護保険を利用しなくてもレンタルすることはできます。
地域の包括支援センターや、お近くの介護保険事業所では無料で車いすの貸し出しサービスも行っております。
急に歩けなくなってしまったり、突然ベットが必要になったりする事もあります。

そのような緊急の場合でも、まずは焦らず、お近くの介護保険事業所にご相談下さい。

介護の相談窓口
  • 「今後の生活環境が変わる事への不安」や「介護を使って生活をどうデザインをしていったら良いか」など介護は協力体制で成り立っております。 ちょっとでも解決できる、ストレス軽減できる記事を目指し、一つの相談場所のメディアを目指しております。

介護用品

359件のコメント

3件のピンバック

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です