【今から見つける高齢者の趣味】長生きの秘訣は生きがいや生活の楽しみ

高齢者の方に趣味は何かと聞くと「特にありません」と言われる方が多くいます。 
戦前に生まれた方は生きる事で精一杯の中、趣味に費やす時間がなかったといった話や、仕事一筋で定年後、何をしていいのかわからないといった声もよく耳にします。

しかし、熱中できる趣味は生きていく上での支えや人生の目的にさえなりえます。

また趣味を持っている方は毎日生き生きとされ、お元気な印象があります。興味のないことを無理やりやっても意味はありませんが、今回は高齢者になってからでも始める事ができる趣味の紹介や「生きがい」について学んでいきましょう。

目次

長生きの秘訣は「生きがい」

人は誰でも何かしらの「生きがい」を持つ事で、人生における価値や、存在の意義を見出そうと生きています。
高齢者になってもそれは変わりません。
辞書で「生きがい」と調べると、「生きている値打ち」「意義や張り合い
「幸福感や生きている実感」
などとされています。

「生きがい」とは人それぞれ感じ方が違う事から、必ずしも満足感や幸福感だけとは限りません。

また、周囲から判断されたり、客観的なもので図る事ができず、全て主観的なものであるといえます。

少し抽象的な言い方で表現するならば、生きがいとは、「生きたいと思える何か」という事ではないでしょうか。

実際、「何かをしたい、やり遂げたい」と思っている方は、とてもお元気で活気があります。いつまでもその喜びや楽しみを感じていきたいと思えば、生きていくモチベーションも上がり、自然と長生きをする事ができます。

また、都道府県や市町村では高齢者生きがい促進事業といった取り組みも実施されており、ボランティア活動や役割を持つ事が生きがいにつながるとされています。

このように、生きがいを持つという事は健康促進にも深く関わっているといえます。

趣味を持つメリット

高齢者になってから趣味を持つメリットはたくさんあります。今回は代表的なものを簡単に紹介します。

①他者との交流が増える
高齢になると家に閉じこもりがちになってしまったり、来客の数が減ったりと、人とかかわる機会が少なくなってしまいます。
たとえ家族と同居をしており、十分にコミュニケーションが取れているから大丈夫と思うかもしれませんが、高齢者にとっては家族以外の人とかかわることも大切です。

②認知症予防になる
認知症を予防するためには脳の活性化が重要です。
頭を使ったり、手先を使ったりする趣味を持つことで、脳内の血流が良くなり脳を活性化する事ができます

また、共通の趣味を持つ事で他者との交流も増え、身だしなみを整えたり、外出する事が増えます。刺激のある生活を送る事ができ、認知症を予防する効果が高いとされています。

③健康を維持する事ができる
趣味をもつと、そのために早起きをするようになったり、体を動かしたりするようになり、筋力低下防止や生活習慣病の予防につながります。好きではない運動やリハビリを毎日続ける事はとても難しいことです。しかし趣味としてやれるものがあると、楽しく続けることができ、健康維持を期待する事ができます。

④自宅以外での居場所ができる
自宅で過ごす時間が多い高齢者は、孤立や孤独を感じてしまう恐れがあります。
また同居家族との関係が上手くいかないといった場合では、自宅で過ごす時間が苦痛になってしまう可能性があります。そこで、外部のコミュニティに参加し、自宅以外にも自分の居場所を作っておくことができます。必ずしも人と交流する必要はなく、ただその空間で読書や考えごとをして静かに過ごすような趣味もいいかもしれません。

地域に開けたふれあいサロンやコミュニティカフェで趣味の時間を過ごす事は、自宅以外の居場所を持っておくことになり、外出するきっかけにもなります

趣味を選ぶ時のポイント

①本人が楽しめるかどうか老後の趣味を末長く続けるには、自分の心が喜ぶような、本当にやりたいことをやる事が大切です。なぜなら、人は「嬉しい」「楽しい」と感じると脳内からドーパミンという物質が分泌されて脳が快感を得る仕組みになっています。そして「これにまた挑戦しよう」という脳内の司令を受けて、続けやすくなるからです。
また、脳だけでなく心の充実感にもつながり、趣味の時間がかけがえのない時間になるはずです。

 現在の身体能力に合っているか
趣味を見つけるには、自分の体力面から探す方法もあります。
元気に身体を動かすことができる方であれば、外に出るアクティブな趣味が可能です。
しかし持病などが理由で、体力に自信がないという方は、室内で楽しめる趣味を見つけるのも良いでしょう。
自分の体力以上に無理をしてしまうと、怪我などの原因となる可能性が高くなります。「少しずつ体力をつけたい」「体力はないけれど外でできる趣味が欲しい」という方は、散歩などの軽い運動からはじめるとよいでしょう。 

 経済的な負担がかからないか
選んだ趣味に対して費用がどれくらいかかるのかを知っておくことはとても大切です。できるだけ経済的に負担がかかるものは避けましょう。
月額でかかる費用や道具代といった物は予め調べてから挑戦することが重要です。

お勧めの趣味5選

・映画鑑賞
「映画鑑賞」と一言で言っても様々な方法があります。映画館で見たり、ネット配信やレンタルDVDを利用したりと、方法は様々です。
特に映画館へ行くなら外出も伴うため、追加効果も得られる事ができます。一回一回に費用が掛かりますが、新作映画の公開が、生きがいにつながるかもしれません。 

・園芸やガーデニング
園芸や家庭菜園を始める高齢者も少なくはありません。花や作物が育つ達成感があったり、適度な運動や日光浴ができるため、身体へのメリットも多くあります。庭がなくてもプランターなどで代用する事も可能ですが、少し初期投資が必要になります。 

・カラオケ
デイサービス等でも人気の「カラオケ」もお勧めです。カラオケにはストレス発散や、貸家リズムを覚えるため、脳の活性化にも効果があります。また、カロリーも消費するため、体力づくりにもなり、腹筋や口の筋肉のトレーニングにもなります。 

・ウォーキング・散歩
費用もかからず、手軽に始める事ができるウォーキングは、健康のために始める事ができるため、目的感がはっきりとしており、手軽に始める事ができます。
筋力を維持する事だけでなく、自然の多い場所などでは草花をみたり、季節を感じる事もできるため、リフレッシュ効果もあります。

・脳トレや塗り絵
高齢者の趣味として根強い人気を誇るのが、大人の塗り絵です。
細かく繊細なイラストになっており、完成度が高く、大きな達成感を得られる事ができます。また脳トレでは間違い探しやナンプレといった種類も多く、手軽な値段で購入し始める事ができます。
頭だけでなく手先も使う事から、認知症予防の決定版ともいえます。

まとめ

趣味活動を進める時には、若い時と同じような条件ではできないということを把握しておかなければなりません。
今の状態に合わせて趣味活動ができる環境を、家族や支援者が整えることも大切です。
たとえそれがデイサービスの場であったり、地域の自治会が行う場であっても、条件を満たしてくれる環境はたくさんあります。
高齢者が生きがいを感じることができる趣味を行うためには、実現可能な場面を準備する事が重要となります。

本人がなかなか乗り気ではなくても、色んな事に挑戦する中で、興味が出てくることもあります。
まずは興味のある事を少しずつ進めていき、習慣化するところまで続けていきましょう。
一度習慣になった行動というのは、慣性の法則に従って割と容易に続けていくことが可能です。
これから新しい趣味をスタートさせたい場合は、この点に意識して始めてみてはいかがでしょうか。 

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